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LIVE REPORT

マライア・キャリー

MARIAH CAREY LIVE IN CONCERT JAPN TOUR 2018

2018.10.31 wed at 日本武道館
open 18:00/start 19:00

マライア、4年ぶりのジャパン・ツアー
本場のエンターテインメントとパフォーマンスで魅了!

 ハロウィンのこの日、仮装した若者たちが渋谷で盛り上がった一方で、武道館ではもっと年齢層が上の大人の男女で沸き返っていた。物販に並ぶ長蛇の列、入り口でセルフィーを撮る人たち。4年ぶりの来日公演を心待ちにしていたファンは多かったはずだ。ソールドアウト武道館は、異様なほどの熱気に包まれていた。大阪公演に続く、ジャパン・ツアーの2日目。2デイズの東京公演の初日は、約15分押しの19時15分にスタートした。

 蝶が飛び交う映像と共に『フライ・アウェイ』のドラマチックなイントロが流れると、一気に別世界へと引き込まれる。4人のバック・ミュージシャン、3人のバック・シンガーが定位置に着き、4人の男性ダンサーたちが踊る中、ステージ後方からマライアは登場。陽気でファンキーな『ハニー』を歌いながら現われると、会場は割れんばかりの拍手と歓喜に包まれた。銀色のセクシーなドレスに身を包み、キラキラと輝く彼女は、正しくクイーンの貫禄だ。と見とれていると、ヘア&メイクのスタッフが現われ、寸劇風のスキットを交えつつ『シェイク・イット・オフ』へと移っていく。こうしたスムーズな展開は、彼女が長期にわたって繰り広げてきたラスベガス常設公演で培われたものだろう。巧みなミュージシャンたちによる躍動感溢れるライヴ演奏をバックに、彼女の歌も、これまでになかったほど生々しくリアルな声がダイレクトに伝わってきた。

 『メイク・イット・ハップン』での圧倒的なソウルネス、『オールウェイズ・ビー・マイ・ベイビー』での安定感、「私のファースト・アルバムの収録曲であり、私の一番最初のシングルです」というMCから入った『ヴィジョン・オブ・ラヴ』ではパワー全開状態で歌いきる。じつに多彩なヴォーカル・スタイルを繰り出し聴き入らせる。『エモーションズ』での超ハイトーンのウィッスル・ヴォイスも健在だ。バック・シンガーのトレイ・ロレンツと、今回のツアーで音楽監督を務めるピアニストのダニエル・ムーアと共に3人で披露された『ワン・スウィート・デイ』では、極上のスウィートでドリーミーな世界に誘ってくれた。

 勿論、過去をノスタルジックに振り返るだけではない。中盤には、まもなくリリースされるニュー・アルバム[コーション]から2曲を披露。すでにTVパフォーマンスなどで話題をさらっているバラード『ウィズ・ユー』と、「ライヴで歌うのは今夜が初めて」と紹介された新曲『ザ・ディスタンス』。どちらも、ソフトで優しい歌声が新しいスタイルや方向性を伺わせ、大きな歓声で迎えられていた。
 そんな和やかなムードから一転、4つのパートから成ったコンサートのハイライトは最終パート。『イッツ・ライク・ザット』でスタートすると、パーティ・ムードが全開だ。『タッチ・マイ・ボディ』では客席にいた男性ファンをステージに上げて、一緒に歌って大盛り上がり。歌詞に合わせて彼の身体にタッチするなど、コミカルな仕草で笑わせた。『ウィ・ビロング・トゥゲザー』ではここぞとばかりに大熱唱を繰り広げ、『ヒーロー』ではスマホのライトが会場中に踊った。声の限りにソウルを振り絞るその姿は、神々しくもあり感動的だった。

 エンタメ性も盛りだくさんだった今回のコンサート。ハロウィンというので『オールウェイズ・ビー・マイ・ベイビー』では仮装したマライアの双子の子どもたちが登場したり、ファンをステージに上げて歌い、MCでは「アイシテマス」「日本大好き」「東京一番」といったキュートな日本語をふんだんに交えてサービス精神も旺盛だ。さらにお色直しは全4回。ゴージャスなドレスと、すっかりスリムになった彼女の体型にも目を奪われた。
 アンコールでは、日本公演では必ず歌ってくれる『恋人たちのクリスマス』を今回も特別に披露。とびきりセクシーなコスチュームに着替えてのセクシー・サンタ。まだハロウィンながら、いち早くクリスマスが訪れたかのような幸せムードを届けてくれた。
 全てが完璧に磨き上げられていた90分。30年以上にわたってトップを走ってきたディーヴァによる、本場仕込みのエンターテインメントとパフォーマンスで魅了してくれた。

■クレジット名
[TEXT by Hisashi Murakami]
[PHOTO by Takahiro Higuchi]


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